会長挨拶

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会長就任のご挨拶

一般社団法人 日本自動車タイヤ協会

会長 山石  昌孝

5月24日に開催されました定時総会を経てJATMAの会長に就任することとなりました。東前会長を引き継ぎ、JATMA会長としての任を果たしてまいります。

就任に先立つ2年間は新型コロナウイルス感染症をいかに抑えるか、このことに日本社会、さらには全世界が総力を挙げて取り組んだ2年間でした。こうした取り組みが功を奏し、感染が沈静化に向かうことを強く願います。

会長が代わろうともJATMAの役割が変わることはありません。自動車タイヤはモビリティの主役たる自動車の最重要部品の一つです。その自動車タイヤに求められる役割は「安全」と「環境」です。このことはいつの世にあっても不変です。

一方で、この世界は日々大きく変化しています。変わる世にあって、タイヤに求められる安全と環境は何なのか。我々は常にこのことを考え続け、その世で求められる安全と環境を満たすタイヤを提供していく必要があります。JATMAの活動も、こうした考えに沿ったものとなるでしょう。 

安全という視点ですが、社会は時代を経るに従ってより高度な安全を求めるようになっています。タイヤに係る国連規則の規定は、今後とも強化される方向での議論が続くでしょう。JATMAとしてこうした国際的な議論に参画し、我々の意見を反映させるべくこれまで以上に取り組んでいく必要があります。

国内においては、タイヤの空気圧管理の適正化は未だ大きな課題です。新たなメディアを通した普及・啓発活動をこれまで以上に進めるとともに、路上でのタイヤ点検といった地道な努力もこれまで通り注力していく必要があります。私自身も、JATMA会長としてこうした取り組みに、積極的に参画したいと考えています。 

環境を巡る社会の変化は早く、また大きいものがあります。その最たるものが地球環境問題への対応です。折しも日本政府は、2050年カーボンニュートラル実現という目標を掲げました。我々自動車タイヤ製造事業者としても、2021年に改訂した「タイヤのLCCO2算定ガイドライン」を活用しつつ、その達成に向け最大限の協力をしていきたいと考えています。 

市販用タイヤの騒音対策に係る自主的な制度は、東前会長の下で構築に目途がついたところです。今後は制度を完成させ、さらには有効な制度として運営されていくことが重要です。JATMAとして、この後もしっかりと取り組みます。 

以上申し述べたことはほんの一例です。変わる世にあって変わらない我々の目標である安全と環境、これの実現に向けてJATMAとしての活動を実施してまいります。そのJATMAの会長として、私自身も与えられた職責を全うすべく全力を尽くす所存です。関係の皆様方におかれましては、暖かいご支援ご鞭撻を、東前会長に引き続きいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。 

2022年5月24日 記